[日本新生児生育医学会] 新型コロナウイルス感染症に対する出生後早期の新生児への対応について

日本新生児生育医学会より新生児に対する新型コロナウイルスの対応が公開されました。

目次

内容

中国から新型コロナウイルス感染の母親 9 人において子宮内感染はなかったとの報告 1)や新型コロナウイルス肺炎を発症した母親からの出生児 10 人は、子宮内感染はなかっ たものの因果関係までは明確にされていませんが、死亡 1 例を含み、胎児機能不全、早 産出生、呼吸障害、血小板減少、DIC などがあったとの報告があります 2)。中東呼吸器 症候群コロナウイルス感染妊婦からの出生児と似ています 3)。しかし、新型コロナウイ ルス感染に関連する周産期および出生後早期の新生児領域に関する情報は非常に限られ ています。この対応案は、現時点の知見と流行状況に基づいた暫定的な案であり、今後 の新知見や流行状況により改訂する必要があります。

出生後の新生児の管理について

現時点において、新生児が新型コロナウイルス感染により重症化するかどうかは不明で ある。しかし、コロナウイルス感染に関連した新生児への感染を防ぐ対応(主に隔離お よび飛沫・接触感染予防策)をすることが推奨される 4, 5, 6)。

1. 母親が新型コロナウイルス感染症を発症し分娩に至った、あるいは、感染症症状消失 後まもなく分娩に至った場合

母から子へウイルスの飛沫・接触感染を防ぐために、分娩後より一時的に母と子は 分離し、母親は個室隔離、子は保育器隔離またはコホート隔離を行う。児は可能で あれば、陰圧管理個室が望ましい。十分なスペースがない場合は、他児との間をパ ーテーション等で分離する。医療従事者は、フェイスマスク等も使った飛沫・接触 感染予防策を十分講じ、ケアや治療を行う。 母児同室の希望がある場合は、母親や家族と十分に話し合い検討する。 児の症状の観察とバイタルサインのモニタリングを行い、発症時は、院内の感染対 策チームや保健所等に連絡し、ウイルス学的検査を検討したのち、適切な対症療法 を行う(小児例ですが、文献 7)に症状、検査、治療が記載されている)。

2. 母親が分娩後~産院退院までに発症した場合(カンガルーケアや直接授乳などすでに 濃厚接触している場合)

個室にて、直ちに飛沫・接触感染予防策を講じて母子同室による隔離を行う。その 際、児を保育器に収容する等の予防策を講じ、母子間の飛沫・接触感染の可能性に つき十分注意を払う。可能であれば、陰圧管理個室が望ましい。 母親の発症状況や児への曝露の程度を総合的に判断して、必要な場合、厳重な症状 の観察とバイタルサインをモニタリングできる環境に児を移送し、発症の有無を確 認する(小児例ですが、文献 7)に症状、検査、治療が記載されている)。 移送後の児は、保育器管理のうえ、他児との間隔を 2m 確保する。可能であれば陰 圧管理可能な個室管理とする。保育器がない場合はコホート隔離として他児と十分 な距離をとる(2m 以上)。発症時は、院内の感染対策チームや保健所等に連絡し、 ウイルス学的検査を検討したのち、適切な対症療法を行う。医療従事者は、フェイ スマスク等も使った飛沫・接触感染予防策を十分講じ、ケアや治療を行う。

3. 早産児
多くの児は出生後、NICU に入院していることから、可能であれば陰圧管理可能な 個室管理とする。それができない場合は、保育器管理のうえ、他児との間隔を 2m 確保し、早産児の治療やケアを行う。保育器がない場合は他児と十分な距離をとる (2m 以上離してコホート隔離を行う)。 児の症状の観察とバイタルサインのモニタリングを行い、発症時は保健所等に連絡 し、ウイルス学的検査を検討したのち、適切な対象療法を行う。医療従事者は、フ ェイスマスク等も使った飛沫・接触感染予防策を十分講じ、ケアや治療を行う。 母親は感染のリスクが低くなったと判断されるまでは、原則、NICU へ入室しない。 NICU へ入室できる状態になっても十分な飛沫・接触感染予防策を講じて入室する。

児に感染が生じなかった場合の隔離や入院期間に関しては、母親や家庭の感染リスクを 鑑みて個別に判断する。

母乳の取り扱い・直接授乳について

母親が感染症状を呈している場合は、接触や飛沫を介して児が感染するリスクがある ので、現時点においては、直接授乳は避けることが望ましい。ただし、母乳はできるだ け搾乳し、児に与える。

日本小児科学会は、母親が解熱し状態が安定していれば、手洗い等を行った上で搾乳 により母乳を与えることは可能としている 8)、CDC は母乳を搾乳で与えることを推奨し 母親の十分な飛沫・接触感染対策を行えば、直接授乳も可能としている 5)。新型コロナ ウイルス感染に関連した母乳の情報は現時点で非常に少ない。そのため、今後の知見や データにより改訂する必要がある。

現時点で、いつから直接授乳のための母子接触が可能かの明確な基準はなく設けることはできないが、母親の症状が消失し、感染のリスクが低くなったと判断された時から 行うことを勧める。

http://jsnhd.or.jp

新生児に関連する学会から文書が公開されたとあって気になる人には非常に参考になるかと思います。

内容は学会からの文書ということもあり、医師向けの内容となっています。

我々一般人が知識として知っておくべきは母乳に関した項目です。

ただし、結局は医師の判断に従うことが大事なのでこの情報のみで自身で授乳の可否を判断しないようにしてください。

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