こんにちは、Yotchanです。
本日は第二世代iPad Pro11インチを購入しての一ヶ月間で感じた前モデルからの進化点を評価していきたいと思います。
iPad Pro 11インチ第二世代とは
2020年3/25日より発売が開始されたiPad Pro 第四世代。
- A12Z Bionic搭載でグラフィック性能が向上
- 超広角レンズを搭載したデュアルカメラシステム
- LiDarスキャナ実装でAR性能が強化
- RAMが4GBから6GBに増量
- WiFi6に対応
- ストレージの最低容量が64GBから128GBに増量
先代の第三世代と比較してこれらの機能が進化しているにもかかわらず定価が下がったお買い得なこのモデル。
私も発売してすぐに購入してファーストインプレッションをレビューしていました。
本日は、一ヶ月間使用していて感じたことをまとめていきたいと思います。
iPad Pro単体で見ると怠慢を感じざるを得ない
iPad Pro第三世代と比較して感じた実用上での違いで最も大きな点はRAMの増量です。
ファーストインプレッション時に触れたLIDARスキャナ実装の恩恵である「計測」アプリの精度の飛躍的な向上は日常で使うことはありません。
超広角レンズもiPhone 11シリーズを所持していない私には新鮮で便利な機能であると思いましたが、わざわざiPadで写真を撮ることもなく。
そういった意味で使用感が明らかに変わるといえることはRAMの向上になります。
以前、記事にて紹介しましたがマルチタスク性能は前モデルと比較して明らかに向上しています。
Safariで作業をしている際に他のアプリを開いてもSafariがリロードされない快適さ。
この点は手放しにiPad Pro 11インチ第二世代に買い替えて良かったと思えるポイントです。
しかし、ファーストインプレッション時に感じた不満は今も胸の内に残り続けています。
むしろ、購入当初よりも今の方が不満は大きくなっています。
その理由はiPhone SEの登場。
たった5万円のiPhone SEではシングルカメラでのポートレートモードに対応しています。
それにも関わらず、デュアルカメラかつLiDarスキャナを搭載しているiPad Proはリアカメラでのポートレートに非対応。
廉価版のiPhoneですらAIでシングルカメラでのポートレートを実装しているにも関わらずProなiPadはこの扱い。
同じA12系チップのiPhone XRでもシングルカメラでのポートレートモードに対応しているのですから、より高性能なA12XやA12Zでできないはずがありません。
iPhone XRやSEはポートレートモードに「AIで対応した」ということはiPad Proは「AIを開発して対応する気がない」ということをより裏付けていることになります。
物体との距離を正確に測定するLiDarスキャナを搭載しているiPad Pro 第四世代シリーズはSEやXRよりもポートレートモード対応の難易度は遥かに低いはず。
iPadでカメラを利用する人は少ないのでポートレートに対応しないのは当然という見方もあるにはありますが、それであればそもそもAR機能強化のためのLiDarスキャナも不要なのではと思ってしまう自分がいます。
AR機能よりもカメラでの写真撮影の頻度の方が多くの人にとって高いのではないでしょうか。
スマートフォンとタブレットで求められることが違うということは理解していますが、「Pro」の名を冠しているのであれば妥協せずにAIも開発して欲しかったというのが本音です。
廉価版iPhoneでできるのにiPad Proでできないというモヤモヤは私の中で割と大きい。
Magic Keyboardと組み合わせると最強
上述の通り、iPad Pro単体で見るとモヤモヤする第四世代シリーズですがMagic Keyboardと組み合わせるとその評価は一変します。
最高のiPad Proです。
正直なところ、iPad Pro単体で見ると実用上で恩恵のある更新点はRAMの増量とWiFi6への対応ぐらいでした。
しかし、この「ぐらい」と思われる更新点はMagic Keyboardと組み合わせる上ではかなり重要になってくるということを皆さんはご存知でしょうか?
Magic Keyboardの真の意義とはなんなのか。
それはそのままで「iPadをキーボードやトラックパッドで操作できる」ということ。
キーボードとトラックパッドをつけるとどうしてもなんちゃってMacのイメージが先行してしまうのは事実です。
どちらかと言えば先述の通りMacの代替というイメージが強いので当然のことではあります。
しかし、iPad ProはMacではなくiPadです。
iPadにはMacとは違ってiPhoneと同じアプリを利用することができるというメリットがあります。
以前、私はMagic Keyboardの「真の価値」というものを紹介しました。
詳細は過去記事に記載済みであるため概要だけ抜粋したものが上記です。
Magic KeyboardはiPadをキーボードとトラックパッドで操作できる革新的な拡張ツールです。
我々ブロガーでの主な用途はブログ記事の執筆ですが、それ以外にもTwitterやLINEなどキーボードとトラックパッドがあることによってiPad Proで格段に作業がしやすくなったアプリはいくらでもあります。
つまり、Magic Keyboardを利用していると従来は文字入力の効率などの面から使用頻度の低かったアプリを多用し始めるということ。
Safariでブログを更新しているだけでメモリ不足で落ちていた第三世代iPad Proでは、アプリを多用するとすぐにメモリが不足することは目に見えています。
このことから、Magic Keyboardを利用する上においてiPad Pro第四世代シリーズのメモリ増強は非常に大きな恩恵のある更新点であると言えます。
iPad Proから見えた「コンピュータの先」
「そのコンピュータは、コンピュータの先を行く。」とはiPad Pro第四世代におけるキャッチフレーズです。
ここでAppleが言う「コンピュータ」とは「iPad」のことを指しています。
Appleは以前より、iPadのことを「どんなコンピュータにも似ていないコンピュータ」と定義しています。
そして、第四世代iPad Proはコンピュータの先を行くというメッセージ。
ワードを置き換えてみると「そのiPadは、iPadの先を行く。」という意味になります。
iPadの先とはなんなのか。
このiPad Proを触れて私が感じたことはiPad ProがiPadというカテゴリを飛び出して「MacとiPadの中間地点」という立ち位置にたどり着いたということ。
それを以て「iPadの先」。
この「iPadの先」にたどり着くために必要だったもの先述の「Magic Keyboard」とiPadOS 13.4です。
従来のSmart Keyboardだけでは「iPadの先を名乗るにはまだまだ不完全な存在でした。
Smart Keyboardにはトラックパッドがないためタッチ操作が残ってしまいスマートではない。
また、iPadOS 13.4以前のiPadOSではマウスやトラックパッド、ライブ変換に対応していなかったためソフト面でも不完全。
これら従来のiPad Pro第三世代を高性能な「iPad」でしかないという立ち位置に留めていた鎖を破壊したものが「iPadOS 13.4とMagic Keyboard」。
そして、これら2つの変革を受け止めるために開発されたiPadが「iPadの先を行く」iPad Pro第四世代シリーズなのです。
「iPadの先」はモバイルパソコンの理想
「iPadの先」を体現することになったiPad Pro 11インチ第二世代とMagic Keyboard。
この組み合わせは私にとって理想のモバイルパソコンの極地となりました。
私は常日頃からMacを持ち歩いて隙間時間にブログを執筆する生活を送っています。
そんな私にとってMacBook12は最高のモバイルMacでしたが、スペック不足が原因で一回り大きなMacBook Air 2019に乗り換えていました。
MacBook Airは申し分のないスペックで満足していましたが、やはりMacBook 12と比較するとどうしても重さが気になる点は否めませんでした。
そんな時に現れたMagic Keyboardは私にとってiPad Proを理想のモバイルパソコンへ進化させる魔法のツール。
MacBook Airより2回りほど小さく、軽い。
Macとほぼ同等の効率でブログの執筆ができ、iPad用の豊富なアプリを利用してタブレットとしてもフル活用可能なまさに私が思い描いていた「タブレットPC」そのもの。
Surface ProではタブレットPCとして使うことは到底できませんでしたが、このiPad ProとMagic Keyboardは「コンピュータの先」を見せてくれる唯一無二の素晴らしいデバイス。
タブレットとパソコンが初めて融合したと言えるデバイスが唯一iPad Pro + Magic Keyboard組合わせであることに異論は出ないでしょう。
Magic Keyboard接続時はApple Pencilの使用や、タブレットとしての利用ができないという難点は確かにあります。
ですが、タブレットとして使う時にこんな重たくて取り回しの悪いケースなんてつけていたくないので素直に別のケースを持ち歩けば済む話。
iPad Pro + MacBookよりもiPad Pro + Magic Keyboard +Smart Folioの方が荷物としての総重量は軽いですからね。
Mac用のソフトが使えないなど完全にMacBookの代替となるものではありませんが、隙間時間で使ういわば「サブノートパソコン」で本格的な作業を行う人がどれだけいるでしょうか。
サブノートパソコンの主な用途のネット検索や動画鑑賞程度であればMacのSafariと同じ挙動をするiPadOSのSafariでもなんら問題はありません。
モバイルパソコンに「完全」を求めること自体がそもそも間違いです。
モバイルパソコンとしてのiPad Proは十二分な活躍をしてくれるでしょう。
まとめ
以上が私が一ヶ月間iPad Proを使用して感じたことの全てです。
比喩ではなくiPad Proは初めて誕生した「タブレットパソコン」と呼べる存在。
Magic Keyboardを購入しない人にとってはiPad Pro 11インチ第二世代は第一世代となんら変わりません。
キーボードを接続して作業をすることでもない限りメモリが不足することもほとんどありませんしね。
すでにメインのMacやパソコンを持っていて、外でも少し作業をしたい人にとってはMagic Keyboardは非常に有用なツールです。
iPad Pro第二世代と第一世代で悩んでいる人はまずパソコンとして利用したいかどうかという観点からモデル選択をしてみてはいかがでしょうか。
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