こんにちは、Yotchanです。
本日はXperia 5 IIIでAptX Adaptiveの96.0kHz出力ができない問題を解決したので紹介したいと思います。
一度ハイレゾロスレス音源を再生することで96kHzへの切り替えが有効になるようです。
XperiaのApple MusicでAptX Adaptiveの96kHz出力をする方法
XperiaのApple MusicでAptX Adaptive 96kHz再生を行うための方法についてこれから説明していきます。
可能であればこちらの動画を別のスマホやウィンドウで再生しながら下記の手順について実行してみてください。
状況確認:AptX Adaptiveの96kHz出力ができない
動画の冒頭ではXperia 5 IIIでAptX Adaptive 96kHz再生ができていないことについての確認をおこなっています。
Bluetoothイヤホンの設定にて96kHzと48kHzを変更しても音楽の再生が一切途切れないことからサンプルレートの切り替えが一切できていないことがわかります。
また、Bluetoothのイヤホン側の設定では96kHzになっていても開発者オプションから確認すると48.0kHzに固定されており、96.0kHzに切り替えても48.0kHzに戻っています。
これらのことからそもそもXperiaが96kHzに対応していない疑惑まであったわけです。
一度ハイレゾロスレス音源を再生する
Apple Musicのロスレス音源を再生している状態では冒頭にて確認した通り96kHz出力ができていませんが、ハイレゾロスレス音源を再生すると96.0kHz出力に固定できることがわかりました。
ハイレゾ音源に関してはどの曲でもいいというわけでもないようで、私が10回ほど試行したところT.M.Revolutionの「Meteor-ミーティア-」を再生するとほぼ確実に96.0Khz出力に切り替えることができました。理由は謎。
開発者オプションで96kHzに固定されたことを確認した後、イヤホン側の設定での接続状況についても確かめてみることに。
96kHzと48kHzで切り替えてみると最初と違って音楽の再生が一時停止されたことからちゃんと接続が切り替わっていることが確認できました。
また、一度96kHz接続に切り替わるとロスレス音源でも96kHz出力が維持されることもわかりました。
96kHz出力は音楽アプリごとにハイレゾ音源の再生が必須
先ほど紹介した方法にてXperiaのApple MusicでAptX Adaptive 96kHZ出力ができるようになりましたが、音楽アプリが変わると48kHz固定に戻ってしまうことがわかりました。
いろいろと試行錯誤した結果、各アプリごとにハイレゾ音源を用意して再生せねばAptX Adaptiveの96kHz出力はできないことが示唆されています。
音源が同じでもアプリが変われば48kHzに落ちてしまう
まずはMeteorを再生して96kHz固定になったことを確認した後、CDをリッピングしてApple Musicに取り込んだ自前の音源でも96kHz出力となっていることを確認しました。
次に、同じ音源をアプリを変えてXperia純正のミュージックアプリで再生すると48kHz固定に戻ってしまっています。
再度Apple Musicでクリスタライズを再生し直すと接続が96kHzに戻っていることが確認できました。(49秒-1分4秒辺り)
つまり、同じ音源を再生していてもアプリによって出力サンプルレートが変わっていることがわかりました。
ミュージックアプリでもハイレゾ音源を再生
たまたま手持ちのハイレゾ音源があったので何曲か試してみたところ、多少は時間がかかりましたがミュージックアプリでもAptX Adaptiveの96kHz出力への切り替えに成功しました。
ハイレゾ音源でも楽曲によっては96kHzへの切り替えのトリガーにならないのは謎ですね。
一度96kHz出力に切り替わるとミュージックアプリでもApple Music同様に非ハイレゾ音源でも96kHz出力に固定されています。
理由はよく分かりませんが、Xperiaでは各音楽アプリごとにハイレゾ音源を再生しなければAptX Adaptiveの96kHz出力ができない仕様になっていることが示唆される結果となりました。
LDACでは音源・アプリ問わず96kHz / 32bit出力が可能
AptX Adaptiveではアプリごとにハイレゾ音源を介さねば96kHzに固定できないのに対して、LDACでは音源やアプリ問わず96kHz/32bit出力ができる点がXperiaの謎なところ。
LDACで接続しているWF-1000XM4で再生しているロスレス音源は何の問題もなく96.0kHz/32bit出力となっており、他のアプリの非ハイレゾ音源においても同様です。
LDACとAptX Adaptiveでは何故ここまで仕様が異なるのでしょうか。
LDACではDSEE Ultimateにより音源がアップスケーリングされている
XperiaではLDAC接続の際にはAptX Adaptiveでは適用できないDSEE Ultimateによって非ハイレゾ音源もハイレゾ相当の音質にまでアップスケーリングされる点が特徴です。
LDAC接続時にはどのような音源であってもハイレゾ相当のサンプルレートに引き上げられていることからAptX Adaptibeと違って音源やアプリを問わず96.0kHzで出力できるのかもしれませんね。
AptX Adaptiveの仕様
そもそも、AptX Adaptiveがどのような仕様なのか気になったので調べてみたところ内容が専門的すぎてイマイチ理解できません。
外出先で96kHz/24bitの高音質モードで音楽を聴いている際、無線環境の悪い場所に移動し音途切れが発生する恐れがあると端末が認識するとシームレスにビットレートを落とし、音途切れを事前に回避する。すなわちユーザーが、96kHz/24bit高音質モードや低遅延モードを自身で切り替える必要はなく、状況にあったベストなコーデック設定をシステム中で自動的に行う。
日本オーディオ協会
私でも理解できたことはAptX Adaptiveは276kbpsから420kbpsの可変ビットレートであるが故に再生する音源によって96kHz高音質モード or 48kHz低遅延モードがシステムによって自動的に選択されることぐらいです。
非ハイレゾ音源はビットレートが低いことからシステム判断で48.0kHzに固定されるのに対して、高ビットレートなハイレゾ音源を再生することで96.0kHzも選択肢として解放される。
一度96.0kHzが解放されるとハイレゾ音源の再生に備えて非ハイレゾ音源でも無線環境に問題がなければ96.0kHzが適用され続けるといったところでしょうか。
よく分かりませんが、Xperiaで音楽を聴く上ではLDACが音質面で何も考えずに済むことは分かったのでハイエンドワイヤレスイヤホンではAptX AdaptiveではなくLDACが主流になることを切に願います。
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