こんにちは、Yotchanです。
本日はM1チップとM2チップを搭載したMacで複数の外部ディスプレイへ出力するために必要なDisplayLink対応のドッキングステーションを複数紹介していきたいと思います。
結論から言うと私が最もコスパがいいと考えている製品はWAVLINKのWL-UG69PD2-JP-SSです。
DisplayLink対応のUSBドッキングステーションは全部で3つ愛用しています。その経験をもとに本日は各製品の簡単なポイントをご紹介します。
M1/M2 MacBookのマルチディスプレイ化に必要な物
通常であれば複数ディスプレイに出力できないM1/M2 MacBookでマルチディスプレイ環境を構築するために必須のDisplayLink対応のUSBドッキングステーション。
そこで気になるのがどの製品がDisplayLinkに対応しているのかということですが、私が調べた際には検索してもヒットしなかったので何点かピックアップしてみました。
DisplayLink対応USBドッキングステーションの一覧
WAVLINK 『WL-UG69DK1』
まずは私が3年間愛用しているWAVLINKの『WL-UG69DK1』を紹介します。
- デュアル4K 60Hz出力に対応
- USB3.0(5Gbps)×6
- LANポート×1
- AUX×1
- マイクポート×1
こちらの製品では2台の外部ディスプレイで4K 60Hz出力することができる実用性の高い製品です。
3年間使用していて特に不具合もなく安定して使用できている実績からWAVLINKは信頼しているメーカーです。
一つ欠点があるとすればUSBドッキングステーション経由でのパソコンへの給電に対応していないため、MacBook本体へ接続するケーブルが電源と合わせて2本になってしまうことぐらいです。
WAVLINK 「WL-UG69PD3」
Mac本体への充電もドック経由で行いたい人はWL-UG69PD2-JP-SSもおすすめです。
基本的なスペックは先程紹介したドックに60Wのパススルー充電機能を付加したものになります。
Mac本体に接続するケーブルを1つでも減らしたい人はこの製品が有用であると言えるでしょう。
WAVLINK 「WL-UG39DK7」
こちらの製品は安価である分先ほど紹介したUSBドックと比較すると仕様が見劣りしてしまうのが少しネックです。
- USB3.0×6
- HDMI ×1
- DVI ×1
- AUX×1
解像度】HDMI および DVI ポートは最大解像度 2048×1152 / 1920×1200 までをサポートします。HDMI ポート経由で1 台だけのモニタを接続する場合に限り、最大 2560×1440@50Hz の解像度まで表示することができます。拡張モードとミラーモードもサポートします。
仕様を見て分かる通り、この製品はディスプレイ出力の端子が少ないのでドック単体でのデュアルディスプレイ環境の構築は困難であると言わざるを得ません。
また、HDMI端子の解像度も最大でWQHDまでにしか対応できない点も注意が必要です。
さらにMacとの接続はUSB-B to AなのでUSBドックとの間にハブをかまさないといけない点もネック。
価格を少しでも安く抑えたい人向けの製品であると言えるでしょう。
WAVLINK「WLAMJP2C-UG39DH2」
- 2K HDMI
- 2K VGA
- USB-3.0
- Gigabit Ethernet
- MicroSD/SD
こちらのドックは解像度がフルHDかつディスプレイ用の端子にクセがあるので実質一枚しか出力できませんが安価である点が特徴です。
SDカードスロットもあるのでディスプレイの枚数を一枚足したいだけの人にはオススメできる選択肢です。
『QUUGE 10-in-1 ドックステーション』
- デュアル4K 60Hz出力に対応
- USB-A(USB3.2, Gen1,5Gbps)×2
- USB-C(USB3.2, Gen1,5Gbps)×1
- LANポート
- 3.5mmオーディオジャック
- 最大85WのPD給電に対応(電源は別途用意)
こちらの製品はサブデスクで運用しているDisplayLink搭載のドッキングステーションです。
電源は別途用意する必要がありますが、接続しているパソコンへ最大で85WのPD充電が行えるので高出力なPD充電器を持っている人にはコストパフォーマンスが高い製品です。
USB端子数が少ないのでドッキングステーションとしての使い勝手はいまいちですが、デュアル4K 60Hz出力を行いたいだけの人にはオススメです。
Plugable「UD-3900H」
- HDMI×1
- VGA×1
- ギガビット・イーサネット
- 音声出入力
- USB 3.0 x 2
- USB 2.0 x 4
次に紹介する製品はPlugable「UD-3900H」です。
仕様はWAVLINK 「WL-UG39DK7」のUSBポートを劣化させたような印象を受けます。
HDMI および DVI/VGA グラフィック・ポートは 2 台のモニタを接続する場合最大解像度 2048×1152 / 1920×1200 までをです。HDMIポートに 1 台だけモニタを接続する場合に限り、最大2560×1440@50Hzの解像度まで表示することができます。
解像度の仕様も同じです。
さらに気になる文言が記載されていました。
Windows 8.1、Window 10 システムで使用できます。Windows RT、macOS、Linux/Unix はサポートしていません
記事執筆時点のAmazonの商品ページではmacOSにサポートしていないようでしたが現在は問題なく対応している旨を本記事コメント欄にてメーカー様からご案内いただきました。
Plugable UD-3900H ドッキングステーションを取り上げていただき、誠にありがとうございます。
当製品は現在 macOS 10.15 / 11.x に対応しており、Mac システムに接続できるよう USB-C ケーブルも同梱しております。また、その他の USB-C ドッキングステーション(DisplayLink 対応)も現在は macOS に正式に対応しております。
互換性 – Windows 10 / 8.1 および macOS 10.14 以降のシステムで使用できます。Windows RT、macOS 10.13 以前、Linux/Unix システムでは使用できません。PC システムを充電する機能はありません。macOS システムでは正しいバージョンの DisplayLink ドライバを導入する必要があります。また、画面ローテーション、クラムシェルモードなどの一部の機能に制限があります。詳細は Plugable 社までお問い合わせください。
Amazon商品ページにて確認してみると確かにmacOS10.14以降では使用できる旨が明記されています。
しかし、どうにも気になることが一つ。
重要な注意点 – macOS 10.15 以上の Intel CPU 搭載の Mac システムで使用できます。 M1チップ搭載のMac システムでは、現在使用できません。macOS では画面ローテーション、クラムシェルモードなどの一部の機能に制限があります。詳細はご購入前に Plugable 社までお問い合わせください。
再度他のPlugableのドックのAmazonの商品ページを確認してみたところ全ての製品が問題なく使えるというわけではなさそうでした。
本記事のドックの目的はM1 Macでデュアルディスプレイ環境を構築することにあるのでM1チップ搭載のMacで使用できなければ意味がありません。
本記事コメント欄では全てのドックが対応しているとのことでしたがAmazonのページでの説明では対応していないと記載されている事実もあって確実に使用できる保証がなく私からはオススメはできません。
Plugable社のドックの購入を検討する際にはシステム要件をしっかりと確認し、購入前にM1Macで使用ができるかメーカーに問い合わせた上で購入することが望ましいでしょう。
Plugable 「USBC-6950U」
この Plugable USBC-6950U デュアル 4K ディスプレイアダプターを使用すると、USB 3.0 または USB Type-C ポート付きの Windows または Mac システムに 2 台の外部モニタを接続できます。
このグラフィックアダプターには HDMI と DisplayPort ポートが 2 つずつ合計 4 つあり、そのうち 2 つを同時に使用できます。それぞれ最大 4K 60Hz(3840×2160@60Hz)の解像度のモニターまで対応できます。PC の USB ポート 1 つに、 2 台のモニターを変換アダプターを使うことなくフレキシブルに接続可能です。
先程紹介したPlugableのUSBドックはmacOS非対応となっていましたがこちらの製品は10.15以上で使用できる旨が明記されています。
ディスプレイ端子もHDMIとDisplay Portがそれぞれ2基ずつ搭載されていて解像度も申し分なく、Macとの接続もUSB-Cで直接できるので使い勝手はなかなか良さそうです。
既にUSBドックを持っていてディスプレイ出力さえできればいい人にはなかなか良さそうです。
USBドックやハブを持っていない人はWavlinkのUSBドックの方が多少値段は高くなりますが拡張性が高いので向いているのではないでしょうか。
Acodot「Laptop Docking Station」
- USB3.0×6
- HDMI×1
- DVI×1
- Eternet×1
HDMI端子(2560×1440) vga/ dvi端子(1920×1080)までをサポートしており大画面での作業が可能です。
ポート数、解像度共にもはや見慣れてきたWavlinkの安いやつと似たような仕様です。
ただし、この製品もよくわからない残念な仕様であることが判明しました。
互換性のないシステム
macOS、Linux / Unix、ARM ベース Windows RT システムでは使用できません。
商品タイトルにはmacOS用となっていたにも関わらず互換性のないシステムにmacOSの記載があるというダメっぷり。
これもナシですね。
CableCreation「CD0030」
次に紹介するのはHDMI端子のみを搭載したシンプルな変換アダプタです。
一見すると解像度もWQHD対応で実用可能な雰囲気はありますが、この製品にも気になる記載を発見しました。
【対応システム】Windows 10、Windows8.1、Windows 8、Windows 7、Windows Vista、Windows XP(31ビット)。Mac OSX v10.8、 Mac OSX v10.9、Mac OSX v10.10、Mac OSX v10.11、MacOS 10.12、MacOS 10.13、MacOS 10.14、MacOS 10.14(ご注意: macOS 10.13.4 to macOS 10.13.6に非対応です)。
macOS 10.15(Catalina)やmacOS 11.0(BigSur)が記載されていないだけであれば発売からページを更新していないだけなのかなと思いますが、10.13.4-10.13.6 でピンポイントに非対応との記載があるので不安が残ります。
価格はこれまで見つけた中でも最安クラスなので、勝負師の方は購入してみてもいいかもしれません。
StarTech.com「USB32DP24K60」
先程の変換アダプターは残念でしたが、こちらの製品はM1 Macでも実際に使用できることが確認されている製品です。
4Kのデュアルディスプレイ出力ができる製品ではありますが、端子がUSB-Aなので別途変換アダプター等を用意する必要があります。
私見ですが1.6万円の割に端子数が見劣りするのでWAVLINKのUSBドックを購入した方がコストパフォーマンスという意味ではよさそうです。
Belkin USB-C ハブ ドッキングステーション INC002QCBK-A
2021年3月12日よりようやくBelkinからDisplay Link対応のUSBドックの発売が決定しました。
本命がようやく発売か?と思いきや案外そうでもなさそうです。
仕様を見たところHDMI端子が2つあるものの、出力できる解像度は1080Pと今となっては微妙な仕様なのでデュアル4K出力が可能でポート数の多いWavlinkの方が使い勝手がいいですよね。
BelkinのUSBドックのお値段が安いわけでもありませんし・・・。
BenQ『beCreatus DP1310』
- 4K 60Hz トリプルディスプレイ出力に対応
- HDMI 2.1を採用
- USBポートの転送速度が速い(10Gbps)
- 1Gbps Ethernet端子搭載
- 画面切り替え機能搭載
- 100W+36WPD充電に対応
2023年12月にパソコンの周辺機器で信頼の厚いBenQよりDisplayLink対応製品の中でも最高スペックを誇る『DP1310』が発売されています。
今まで紹介した製品の中で唯一3枚の外部ディスプレイで4K 60Hz出力ができるだけでなく、パソコン本体への100W給電に対応しUSBポートが10Gbpsという高速な転送速度で使い勝手が最高の製品でした。
ユーザーが求めるスペックが全て詰まっている分価格が高価にはなりますが、ハイスペックなパソコンを使用している人やYoutuber・クリエイターは選ぶ価値のある製品です。
DisplayLink対応USBドッキングステーションの総括
以上がM1 MacやM2 Macをマルチディスプレイ化するために活用できるDisplayLink製品の一覧でした。
3年間で3つのDisplayLink対応USBドッキングステーションを使用した経験からの私見ですが、ディスプレイの枚数を増やしたいだけの人はWAVLINK、とことん作業効率を高めたい人はBenQの製品を購入するのが良いと感じています。
どちらの製品を選ぶにせよ導入コストは高くなりますが、長く使えて作業効率が高まるので購入するだけの価値はあると断言します。
追記
WavlinkのUSBドックは私がこの記事で紹介してから少なくとも300台近く当ブログ経由で売れたからか在庫がない製品も出ているようです。
個人的にはWavlinkが端子数とコスパがいいのでオススメですが、在庫がない場合はPlugableのディスプレイ出力のみのアダプタを購入するのがいいかもしれません。
コメント
コメント一覧 (4件)
Plugable UD-3900H ドッキングステーションを取り上げていただき、誠にありがとうございます。
当製品は現在 macOS 10.15 / 11.x に対応しており、Mac システムに接続できるよう USB-C ケーブルも同梱しております。また、その他の USB-C ドッキングステーション(DisplayLink 対応)も現在は macOS に正式に対応しております。
もしお時間がありましたら、弊社製品が非対応であるという個所をご訂正いただければ大変ありがたく思います。
この度は情報提供いただきありがとうございます。記事執筆時より商品ページを確認しておらず誤った情報を公開してしまい申し訳ございませんでした。
ご指摘いただいた箇所の修正は完了しましたのでご確認ください。
しかしながら一部の製品につきましては現在でもM1 Macでは使用できないことがAmazon商品ページにて明記されておりました。本記事の目的は「M1 Macで使用できるUSBドックの紹介」となりますのでニーズに合わない製品を読者様が誤って購入することは望ましくありません。その旨については本記事でも継続して注意喚起させていただきます。ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
この記事を見てM1 macで試して見ました。ですが、映るものの出力したディスプレイを操作出来ません。
ミラーリングにすると画面が動かせる様になりますが、それでは意味がないので。
osが最新だと動かせないのでしょうか?
それともどこか、設定が行けないのでしょうか?
kuroさん。
コメントありがとうございます。
私の環境ではM1 MacBook AirのBigSur最新バージョンでWavlinkのUSBドックでは問題なく動作しております。
Displaylinkのアプリ自体には設定できる項目はほとんどないので設定が悪いという可能性は少ないと私は考えます。
画面に出力すること自体はできているようなのでDisplaylinkのドライバを最新のもの、一つ前のもの、Beta版などに変更してみて動作の改善があるか試してみては如何でしょうか?
それでも改善しなかった場合はkuroさんがどちらの製品を購入したのか存じ上げないので何とも言えませんが基本的にメーカーがM1 Mac対応を謳っていれば正常に動作するはずなので問い合わせてみてはいかがでしょうか?
環境に問題が無ければ物理的な不具合の可能性もあるので修理や交換などの対応をしていただけるかもしれません。
私の環境で特にトラブルが起きたことがないので明確な回答が出来ず申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。